
あるSFドラマで食べたいものを注文すれば装置の中で食事が合成されて、自動販売機のように出てくる技術がありました。
将来の食べ物の進化と言われていたのが「培養肉」「代替肉」「昆虫食」などが挙げられていました。
これらも十分に主流になっていく技術だとは思いますが、違う角度で注目されている技術があります。
それが3Dフードプリンターです。
3Dプリンターはご存知かと思いますが、簡単にいうとそれを食べれる素材で製造するのです。
SFの世界のように機械が食べたい食事を調理もせずに作ってくれるのは遠い未来の話ではありません。
今回はその最新技術の3Dフードプリンターを解説させて頂きます。
3Dフードプリンターのメリット
長所は簡単に料理が出来るだけではありません。
料理をデータ化する事で安定した味を再現したり、とっても可愛い見た目に出来たりもします。
また、地球温暖化にも大きく関わりますし、長生きするうえで健康的な栄養素も摂る事ができます。
料理のデータ化

1つ目の長所は3Dフードプリンターは食事のレシピをデータ化して調理するようなものではなく、プリンターですので出力して料理を作る事になります。
つまり、肉・魚・野菜などの食材は不要で、たんぱく質・ミネラル・ビタミンのような栄養素をカートリッジにセットし、それを出力して食事を作ります。
ボタン1つで好きな食べ物を作ってくれるなんて未来感が凄いですよね。
新たなビジネスも生まれるかもしれません。
例えば、有名店がオンラインショップで1回だけ出力可能なデータを販売、あるいは月額出力し放題のサブスクも登場するかもしれません。
環境問題の解消

昨今では地球温暖化について良く取り上げられていますが、危機的状況に確実に進んでいっております。
特に畜産業については、CO2の排出量が高くなっており豚肉1kgでCO2を7.8キロ排出していると言われています。
これは、餌の生産や飼育(ゲップやオナラのメタンガス)、そして食肉処理の過程で排出されるもので、小売店に売られるまでにさらに3.3キロ排出されます。
牛肉では23.1キロと言われており、自動車で160km走るのと同じ量のCO2を排出する事になります。
意外と知られておりませんが、環境問題に大きく影響しています。
これがフード3Dプリンターの技術で解決出来るかもしれません。
最適な栄養バランス

フード3Dプリンターの利点でも大きいのは、本来の食べ物ではありえない栄養バランスが摂取出来るという点です。
例えば、脂質0で野菜の栄養素やビタミン豊富なステーキを作れるようにもなります。
好きなものを食べてスリムボディ、またはマッチョな体型になる事も出来るでしょう。
また、IoTの技術で健康状態を調べれるものも開発されており、トイレで排泄された尿などを便器が自動検出して、足りない栄養素を補うメニューをおすすめしてくれる機能も出てきます。
他には、鏡が目の下のクマを検出し、鉄分・アントシアニン・ビタミンEなどを自動で含んでくれて、ホルモンバランスの乱れを解消する事だって出来ますよね。
しかも、自分の食べたい料理で出力してくれるなんて最高です。
最先端技術を詰め込んだ「超未来すし屋」
実は食のデジタル化を、電通・山形大学・デンソーウェーブ・東北新社と連携して、世界中で料理データをシェアしダウンロードできる「食」のプラットフォームを構想していて、その一環として「超未来すし屋」を東京にオープン予定しています。
いくつかネタが紹介されているのですが、見た目が近未来すぎて賛否が分かれそうです笑
超未来すし屋では、専用のヘルスキットが送られて、採取した情報から「遺伝子」「栄養状態」「腸内細菌」などを検査して、それをデータ化させて利用者のヘルスIDを発行します。
このIDがあれば、来店時にIDを元に分析を行い、その時の栄養素や性質に合わせた最適な食品を複数の3Dプリンターやロボットアームで加工してアーティスティックなデザインな寿司を作成し提供されます。
どんな味や食感なのか非常に気になります。
3Dフードプリンターのまとめ

IoTとの連携で、自分は何もしなくても勝手に身近な機械が健康診断をしてくれて、しかも勝手に3Dフードプリンターが必要な栄養素を取り込んでくれるのは嬉しい限りです。
今回は、食の未来の3Dフードプリンター技術のお話でした。
最後まで閲覧いただき誠にありがとうございました。